焙煎は多くの事を教えてくれる by Milton Coffee Roastery

新聞やテレビ等の取材で度々、「何に最も力を注いでいますか?」という質問があります。正直な私の答えは、「仕事に関わる全て」となるわけですが、それでは取材も一日では終わらないので、「日本にいる時の仕事の中では、美味しさを追求するのに最も力を注いでいるのは、焙煎です。」と答えます。

コーヒー豆の販売をメインに営むコーヒー屋は、どこも焙煎に力を入れているのは間違いないでしょう。 コーヒー豆にしか力を注ぐものがないわけですから、そこを手抜きするということは、もはや趣味の世界とお客様から思われても仕方ありません。焙煎は私にとって楽しくも苦痛であり、味を決定づける最大の化学変化でもあります。

ミルトンのように生産者の方々から直接買付けをすると、彼らが費やしてきた努力と大変さを知ることになります。 彼らの労力を肌で感じ、感謝の気持ちが湧いてくると彼らの努力を無駄にしてはいけない!美味しさを伝えなくては!といった責任感が生まれます。 私はこの責任をとても大切にしていまして、本来の風味を出しきれていない焙煎豆を販売するということは、生産者の意に反するものと考えているわけです。

美味しく焼かないと生産者ががっかりし、それが消費者に美味しくないコーヒーとして認識されてしまうと取り返しのつかない事態を生みます。 生産者達を大切にしたいからこそ、焙煎は大事なのです。 コーヒー焙煎によって風味を最大限に出し、妥協しないコーヒー豆を販売し続けていると、お客様が美味しい時に感じる反応が、とても分かりやすくお店側に伝わってきます。 そしてお友達にもご紹介してくださり、お祝い事やプレゼントなどにも使ってくださいます。

何年も妥協せず続けていると、見てくださる方は見てくださっていると感じます。  応援もしてくださいます。 一生懸命さが、スタッフを通じて、そして美味しいコーヒーを通じて、お客様に伝わり、よりコーヒーが美味しく感じるのだと信じています。 妥協して販売したコーヒーは、舌の肥えたお客様にはすぐに伝わります。 それが続けばファンはいなくなってしまいます。

お客様をがっかりさせないためにも、一生懸命に働いてくれるスタッフ達のためにも、そして店の存続の為にも、焙煎は非常に重要な仕事なのです。 美味しく焼ける度に喜びがあり、少しでも納得できないと苦痛になり、の繰り返し。

その域に達するように、私に代わって焙煎をしているスタッフに指導している最中です。

新入社員研修で鍛えられるのは、私の方かもしれない by Milton Coffee Roastery

現在、朝から夕方まで付きっきりで行っている新入社員研修ですが、そのほとんどの時間を私が担当し進めています。 会社のトップなら他にやることも沢山あるでしょうと言われるかもしれませんが、私にとっては先行投資の一環ですし、将来活躍してくれるであろう社員の教育ですから、大切な仕事に変わりはありません。

会社のことを最も理解し、最も説明できる人間は、この会社の中では私でしょうし、経営のトップから受ける研修は、経営のリアルさも感じることができる為、ある意味刺激的な内容を勉強できるはずです。 三名の新入社員は今年十九歳の女性達。 年齢も若く、感受性も豊かで、頭も柔らかいわけですから、習うことはスポンジのように吸収し理解してくれます。 好奇心が.旺盛なのは見てもわかります。

しかし、社会経験が無いに等しい彼女らは、社会への不安、仕事への不安、将来の不安、家族の不安など、表しきれないぐらいの不安と戦っているようにも私の目には映っています。 そんな彼女達を私なりの発想で作り出した研修内容でみっちり三カ月鍛えていきます。表舞台に出られるのも当然三カ月後となります。 お給料も発生していますし、今すぐにでも実践に出したいぐらいの気持ちはありますが、教育してからでないとお客様にも、一緒に働く同僚にも迷惑がかかってしまいます。

当社の新人研修は通常の会社とは全く異なります。 まず仕事柄スーツを着ることがないので、入社日のためにわざわざリクルートスーツを買う必要はありません。 そのお金を味覚を鍛える為の自己投資に使って欲しいと思います。 問題点に気付く方法を教えます。 妄想の方法も教えます。 それらを継続的に行う癖をつけるように仕向けています。 厳しさと緩さのメリハリをつけ、彼女達にもオンとオフの切り替えが出来るように方法を教えています。

世の中がどのように動き、人は何に導かれ、実際には多くのことが一部の組織や企業などにコントロールされているなど、やや難しい内容も伝えています。 更には、社会人になったわけですから、お金の話も盛り込まれています。まだまだ研修は始まったばかり。  大人の内容過ぎて、きっと頭がパンパンで一日が終わっているのだと思いますが、今のところ「楽しい!充実している。」と言ってくれているので、私も頑張って研修を続けていこうと思います。

研修の先にある仕事が本番ですから、それこそ彼女達の社会人生活は始まったばかり。 そして同時にジェネレーションギャップなどを理由にギブアップできない私自身の研修も始まったばかりでございます。

生産国に行くから美味しいコーヒーが手に入るわけではない by Milton Coffee Roastery

二月二十日までの二週間、毎年恒例のニカラグアとエルサルバドルのコーヒー農園を巡る旅に出ていました。 もう取引する農家は決まっていて、毎年同じ農家の方々から購入して いるのですが、ニカラグアの生産者達とは十一年目、エルサルバドルの生産者とは十年目と いう一つの節目の年となりました。

今回の買付けの旅を通じて発見したのは、生産者全員が消費者であるお客様に一杯の コーヒーの裏側にあるストーリーを知って欲しいと願っていること、そして我々ロースターとの長期にわたる関係の維持をしたいと願っていることです。 これまでも同様の話は生産者としてきているのですが、今回は相手側から積極的にこうした話をしてくれました。 そして長年にわたって取引してくれて有難うと何度もお礼を 言われたのが印象的でした。

「こちらこそ、あなた方がいなくては商売にもなりませんし、おかげ様でお客様に大変 喜んでもらっています。感謝の気持ちでいっぱいです。」と伝えますと、こう言われました。

「十年前会った時は、単発の取引きかと思い、疑心暗鬼だったけど、毎年こうやって来てくれ、農園の中まで足を踏み入れてくれる。 しまいには家族とも打ち解けるようになり、 お互いがビジネスパートナーとしてはもちろん、信頼できる友達のように感じています。」 胸にじーんとくる嬉しいコメントでした。

そして彼らが本腰で美味しいコーヒーを作ろうと試行錯誤を続けられたのも、必ず毎年買付けてくれるという信頼があったからだそうで、だからこそ彼らは毎年コーヒーの品質を上げてきているのだと感じます。

コーヒーは手を掛けずとも実はなります。 しかし、美味しいコーヒーとなると、従来のやり方が通用しません。  偶然その年だけ美味しいコーヒーができる時もあるかもしれませんが、稀ですし、継続性がありません。  農園主も、そしてそこで働く労働者のみんなが、やっている作業ひとつひとつを理解し、適正なタイミングで確実に実行していくストイックさも大事になってきます。

またその分、手間がかかる=(イコール)労働者への賃金アップや、労働者数の増員も必要となり、同じ量を作るにしても、費用が大幅に増加します。 ニカラグアやエルサルバドルでは、ここ数年の間にコーヒーの木に降りかかる病気や菌類、 バクテリアや異常気象の影響などで多くの生産者が農園を手放しています。  

それらに対抗するべくオーガニック系の薬を撒いたり、コーヒーの木そのものの活力をアップさせる試みも行われていますが、それにも費用が莫大にかかります。 資金がない農家は荒れ果てていくばかりの、見るも無残なコーヒー農園を仕方なく後にするわけです。

ミルトンが取引している生産者達が、このような状況下でも続けていけるのは、買付けの 単価が高い事にあります。 それがなければ手を加えたくても費用を賄えません。 お互いの長期にわたるビジネスのためにも、そして支えてくださるお客様のためにも、 我々が人としての良心にそった正しいと思うことを、引き続き行っていきます。

本音で話す先に発見があり、成長があると信じる by Milton Coffee Roastery

人の意見って大切だと思うんですよね。 特に親や身内など心配してくれて発言してくれたり、何か試みてみようと思っている時に、適切に後押ししてくれたり。

様々な決断を職場や家庭でしていかなければいけませんが、時には相談も必要ですよね。 人それぞれ意見があるので、賛否分かれるわけですが、賛成の声が大多数だったりすると、なぜみんなが賛成したんだろうと私は考えます。   そしてその賛成が、「あっ!いいんじゃない?」といった軽いノリの感覚で賛同したものなのか、体験や経験に基づいて賛成してくれたものなのかを考えます。  こうすることで、自分に一旦ブレーキをかけたいわけです。  考えて問題がなければ、とりあえずやってみるのが私のやりかた。

反対の声というのは、これも同じように直感のような判断でされたり、時には経験則から反対もされるわけですが、少し困るのは、一般的ではないという理由での反対。  私が聞きたいのは一般論ではなくて、相手の考えなので、一般論と一緒に個人の意見も教えてくれると更に勉強になります。  常識、または世間というものは曲者で、個人によって内容、対象、範囲など全てが異なりますからね。

賛成とも反対とも言わない第三の意見というのもありまして、日本では波風立てない、本音での意見交換を言い争いと捉え、本音トークを避ける習慣が比較的強くあります。自分の意見を素直に口に出さない人が多いなと感じるわけです。 口に出さないけど、思うことはあるのでしょう。 あるけど言わないのか、本当に考えていないのかさえもわからない。 これでは会話にならないばかりか、相手の意見だけを聞くだけのずるい人だと勘違いされてしまいます。

口に出して解決した方が時間的にも効率的にもいいと思いますし、言わないのは意見がないと思われても仕方ないわけで、結局損をするのは言わない本人(人、組織、国)だったりします。 他人同士、意見が違うのは当たり前だと思うんですよね。 それを前提に本音トークをしても、本音で話さない人は、会話自体を放棄していますし、コミュニケーションを大事にしていない人だと私は感じます。  会話への本気度合いがそこでバレます。 本人のいない場所で裏口を叩く人もいますが、これはもう論外です。

知らないから話せない!ではなくて、知らない事があれば、教えてもらえばいいし、知っていれば仲間と共有すればいい。  知らない事を恥じることは全くないです。  現に私なんか、コーヒー屋なのに、コーヒーについて知らないことの方が多いですが、それが恥だなんて思ったことはありません。  むしろ、まだまだ学ぶことが多くて面白いな~と思うぐらいです。

本音でガツガツ話していける仲間とこれからも成長していきたいですし、その先に私の求めるものがあります。  自分の都合の良い時だけ「建前」を盾代わりに生きていくのは程ほどが良いかもしれませんね。  特にこれからの世界では。

世の中の全てが思い込みかもしれない!と思う癖 by Milton Coffee Roastery

本年も自分の頭の中をズバッと書いていこうと思いますので、よろしくお願いいたします。 さて、この世には大きく分けて、険しい道のりを選ぶタイプと、大勢と共に安全圏で行動したいタイプの人間に分かれると思います。  どちらのタイプも必要枠です。

私の場合は前者で、皆が向かっている道があれば、私はその道を疑い深く注視し、それが自分にとって最善なのかどうかを見極めた上で道を選びます。  単純に人と違うことをしたいわけではないのです。 スタッフや子供を見ていても、安易な決断をさせないようにしています。  頭を使わない癖がついてしまうと、周囲に流されるか、人のマネしかしなくなります。

「なぜ」それが必要なのか、「なぜ」人はそれを求めるのかなど、事あるごとになぜ・なぜ・なぜと常に考え、考えた結果に基づいて早い段階で行動に移していくことが重要なのではないかと思います。 面白いのは、なぜを繰り返し、物事を掘り下げて考える癖がつくと、様々な本質が見えてくるということです。  少なくとも私はそう思っています。

本質が見えると、それまでと取る行動自体が変わり、新たな世界が見えてくる楽しさがあります。 営業マンだった頃にベテランの先輩に言われたセリフに、「値引きは頭を使っていない人間でもできる最低の手段だ。 価値があるサービスや商品であれば、値引きなど必要ないし、値引きしたらしただけお客から見て価値がなくなっていくぞ!」と教わりました。

そりゃそうだ!と二十代半ばの私は思ったわけですが、とは言っても、「なぜ」を考える癖を意識していたわけではなかったので、価値を伝える難しさをその時初めて真面目に考えました。  おかげでそれ以降は何の仕事をするにしても、掘り下げて「なぜ」を考えられるようになったので、今に至るまで物事の発想が自分の思うがままにでき、それに基づいて行動もできるので、人生も豊かな気持ちで送ることが出来ています。  正に先輩のおかげです。

なぜを繰り返していると、世の中の多くが実は自分が勝手に作り出した思い込みかもしれないと考えるようになります。  そう思えてくると、ワクワクの人生は更に加速します。 今まで常識でしょ!と思っていたことが、実は違っていた、もしくは別の選択があった!なんてことはザラにあります。  

例えば、日本人だから日本で教育を受けないといけないとか。  
例えば、みんなで集まってする会議が重要と思っていることととか。 
例えば、自身の働き方とか。

前回の続きのようになりますが「個」についてもう少し 11.December.2016-30.December.2016 by Milton Coffee Roastery

私はずっと以前から「個」がとても重要だと考えていて、機会があれば人にもなぜそう思うのかを話してきました。 特に個の「魅力」は大事なのではないでしょうか。

前回も書きましたが、人間一人で生きていくのはなかなか難しいものですし、人と関わっていくことは長い目で見ても必要かなと思います。 ただ付き合う人は選んだ方が良さそうです。 何となく付き合いたくない人もいるかもしれませんし、波長が合う合わないもあると思います。  それが自然ですし、無理して付き合うものでもないでしょう。

また、個人も「個」ですし、私の会社も「個」です。 ミルトンで取り扱うコーヒーの一種類一種類も「個」にあたります。 その魅力がとても重要だと思います。 個に魅力があれば、人は自然と引き寄せられます。 類は友を呼ぶわけですから、それぞれの魅力が増せば、魅力のレベルに合わせた人間が引き寄せられると信じています。 私のレベルがどれぐらいのものかわかりませんが、行動や思考が似た人と繋がっている気がします。

スタッフにしても同じですね。 ミルトンという個に魅力を感じているスタッフは残ります。 美味しいコーヒーを飲みたいお客様にとっては、ミルトンのコーヒーは最良かもしれませんが、そこを求めない方の一部は高い買い物と思われるかもしれません。 個がしっかりしていれば、魅力ある「個」同士が繋がり、更に魅力が増しますが、個に魅力がないのに、数だけ集まったって、魅力が増すわけがありません。

人によってどこに魅力を感じるのかは、それぞれだと思います。 権力や財力、知名度などに魅力を感じる人もいれば、生き方や考え方に魅力を感じる人もいます。 また、自分にはないモノを持っている人に対して魅力を感じるケースもあるかと思います。

ただいま三歳児の子育て真っ最中の私ですが、息子の二十年後を考えても、やはり生きていく力、生きるための武器と術があるとないとでは大違いの人生を送ると思います。 そして結局は息子個人の魅力の有無が人生を左右していくのかもしれません。 まずは親であり、社長である自分の魅力を磨いてから・・・ですかね。 なかなか輝きませんけど。

こんな私を支えてくれるスタッフ達とこの一年を支えてくださった皆様に感謝です。 それでは良いお年をお迎えください。

どうして芯がぶれないの? と聞かれて 20.November2016-10.December.2016 by Milton Coffee Roastery

自分自身はそれほど意識しているわけではないですが、人と会話をしていると、「なんかブレなさそうですね」とか、「どうして芯がぶれずにいられるの?」と言われることがあります。

芯があることが良いかどうかは置いておいて、今のように安定した思考になってきたのは、自分にとって大切にしたい案件を考え続けているからかも知れません。  自分という人間を確立させるためには、コアとなる思想が必要だと考えています。  それが芯に値するのかなとも思っています。

その思想、ビジョンがその時、その時、明確にあるからブレる確率が低くなるのかもしれません。  ビジョンがはっきりあるので、どうしたいのか決まっていて、決断も早くできますし、決断が早ければ、行動も早くできるので、迷いなく前進でき、何かと得をするような気がします。 言い換えれば、自分を見失っていないとでも言いましょうか。

完璧に自分を理解しているわけではないですが、自分にとって足りている事も、足りていない事もわかっているつもりです。  自分が何に影響されやすいか、何が得意か、これからどうして行きたいのか、など細かい部分に至るまで、人に聞かれればパッと答えられます。  パッと自分のことを答えられる人とは、話が合うような気がします。  逆にはぐらかされたり、質問の後に沈黙が多い人とは、会話を楽しむこと自体が難しいと感じています。

私は、自分独自の思想を創りあげていく過程も楽しんでいますし、一種の哲学のようなものが自分の中に芽生えてきていると感じています。  哲学があれば、ない時にありがちな、人のやっていることが気になったり、それを真似する行動自体が無くなります。  起業した頃はあれだけ気になった同業者達の動向が、皆無に等しいぐらい気になっていないばかりか、気にする時間がもったいないぐらい、自分でやりたいことが溢れてくるわけです。

私の芯がぶれない理由は、きっと自分という「個」を大切にし、そこから周囲の人にも良い影響が及ぶように考え、動き、それを自分が生まれてきた理由だと信じているからだと思います。 「個」よりも「他」を重んじる傾向があると、私の場合は惑わされ芯がぶれやすくなることも理解しています。 一人では生きていけませんが、個がしっかりしていない人は、少なくとも私から見て魅力的ではありませんね。

代表取締役 田中大介

自主的に動けることが大切かなと・・・ 22.October2016-19.November.2016 by Milton Coffee Roastery

今、私は小さくとも会社のトップで部下を持つようになり、今度は部下がどんな人間でどんな考え方をしているのかを考えなければいけない立場に立っています。 私の会社では、良くも悪くも私が一番自主性がありますので、少々尖がった部下でも気になりませんが逆に気になるのは、周りの目を気にし過ぎる、協調性主体で動く人間です。

自分で物事が決められず、周囲を巻き込むこともできず、上から言われたことしかできないようでは、その他大勢と同じ特徴のない人間になってしまいます。そうした人材は会社組織の中には、一般的に必要枠として考えられていますが、何事もバランスが重要ですので、1人で行動できないようでは、社会人としてはどうでしょう。

自主性のある人間は、よく自分を理解しています。 自分の強み、弱みを理解し、何とかして弱みを克服しながら、強みを活かすことは出来ないか、模索し続けます。  私の会社でもそういった部下はどんどん昇進させますし、周囲の同僚にも高いモチベーションという良い影響を与えます。  協調性は大切な要素ですが、極端に意識することもないと思います。なぜなら、仲間と同じ方向に向かっているのであれば、自然と足並み揃えるようになりますし、お互いが尊重し合いながら、自主性を持って仕事に取り組む姿勢が生まれ、協調性は後からついてくるものだからです。

皆が同じ目標や価値観を持って仕事をすることは、元の力を何倍にもしてくれます。自主性があっても、会社内で和を乱す人は協調性がないのではなく、会社や皆と同じ目標に向かえないのが原因でしょう。  そういう場合は双方に不利益になるので、退社してもらうこともあり、なかなか難しいところでもあります。

自主的に動ける人は、立ちはだかる困難にも負けません。自分で決めたことを行っているわけですから、粘りが違います。  更には仕事の生産性が非常に高い事も特徴でしょう。人に言われて行動する人は、今まで直面したことのない困難には諦めがちになるか、楽な選択をしてしまいます。  諦めることも、楽を選ぶことも誰でも簡単にできてしまいます。

誰でもできることをしているうちは、人より優れた人にはなれないと私は信じています。時には流れに身を任せることも大事ですが、惰性だけで生きていくことだけは避けたい。自分の考えや行動に意味があり、自主性を持って何事にも取り組んでいける人材をこれからも育てていきたいと考えています。

代表取締役 田中大介

提供する側、購入する側 お互いのバランスが大切かな 1.October.2016-21.October.2016 by Milton Coffee Roastery

九月の半ばから末日まで、エルサルバドルのリマご夫妻が来日され、ほとんどの日程をご一緒させていただきました。  お馴染みのエルミラドール農園とサンパブロ農園のコーヒーを作ってくれている生産者です。  かれこれ十年近い付き合いになります。

ニカラグアからもコロンビアからも産地の方々がミルトンに来て下さることが過去にもありましたが、今回はご夫妻のご希望もあり、京都と富士山を訪問してきました。 ミルトンがどういった事をストイックに取り組んでいるのかを、産地滞在中には話していたこともあり、来日前から私がコーヒーの品質、味、接客サービスに熱い思いがあることは伝わっていました。

その理由が来日によって、よく理解できたと言ってくださいました。  日本の旅館や食事処でのおもてなし、気遣い、細部にまで拘る姿勢、自然を感じながら、生活に溶け込ませる工夫など、特にリマ夫人は「私の理想に完璧なほど近い世界だわ!」と喜んでくださいました。 

実はコーヒーの買付けをする際に他県のロースターと共に毎年訪れ、その度にお二人には何かと気を遣わせてしまったり、見えないような部分の出費も負わせてしまったりしていたので、私なりにも気にかけていました。  いくら私たちがリマさんのコーヒーを買う側とは言え、彼らが販売してくれなければ、コーヒー屋として皆さんに喜んで頂くことができません。  商品やサービスを提供する側と、購入する側の意識レベルを合わせたバランスがとても大切なのではないかと私は考えます。 そして、それは国や文化が違えど、人であればある程度の共通した心地よさと、距離感が存在し、そして何よりお互いに感謝し合うことが心地よさを生み出すと信じています。  

今回の旅はこれまでのお礼の意味も込めていました。 観光は都会を避けました。  京都観光も、少し離れた大原に行き、三千院や勝林院、宝泉院などの庭園と寺を巡りながらお抹茶サービスを受けたり、西陣織会館では着物ショーや着物の試着などを楽しんでもらい、また富士山の麓にある旅館では富士山を眺めながらの客室露店風呂や二万坪以上ある日本庭園を満喫して頂くなど、これまで十年近く産地側で私たちをサポートして下さった事への感謝も込めてご案内しました。

彼らとはドライに言えば、ビジネスパートナーですが、ミルトンと産地の方々はお互いが素晴らしい関係を保ちながら、共通のお客様である皆さんを喜ばせることができればこの上ない幸せと思っています。

代表取締役 田中大介

スペシャルティコーヒー業界 一般消費者との温度差 1.September.2016-30.September.2016 by Milton Coffee Roastery

地元の山口放送ラジオ番組に度々出演させて頂き、一般的なコーヒーの保存方法から美味しいコーヒーの淹れ方、産地の買付け話などをお話しています。  先日もディレクターの方との会話の中で、美味しいコーヒーの選び方のアドバイスは?と聞かれ、考えてみると私もコーヒーのことを知らなかったサラリーマン時代には、何がそもそも美味しいコーヒーなのか分らずに毎度お店で買うときに困ったことを思い出しました。

店員さんの話も良く分からないので、「じゃ~そのお勧めをください」となってしまうわけです。 時代はコモディティコーヒーから、スペシャルティコーヒーに完全に向いています。 これは一時的な流行りではなく、確実な消費者からの信頼、消費欲に支えられているものです。

やや心配なのは、業界人がスペシャルティコーヒー業界に携わっているというだけで、自分自身さえも高い位置にいると思ってしまっていることです。 しかも消費者よりも少し専門知識をかじったり、特別なスキルを持つ人ほど、その傾向が強く出ています。

偉そうに上から目線で接客は、消費者だけでなく同業者から見ても心地よいものではありません。 正直な話、残念ながら、大げさではなくかなりの確率でそういった専門店店員に遭遇するのが事実です。 これは同業者としてみても悲しいし、嫌悪感と同時に将来への不安がよぎります。

言い換えれば、それだけスペシャルティコーヒーという時代がまだまだ成熟していないと言えるのかもしれません。  やはりお客様あっての商売ですし、消費者に支えられてこその業界でもあります。 自身の未熟さと器の小ささをアピールするのではなく謙虚な姿勢で仕事をしたいものです。

スペシャルティコーヒーに時代が移り、バリスタチャンピオンシップをはじめとした様々な大会が開催されるようになりました。  祭典も世界中で開催されるようになりました。 盛り上がりは年々増していき、今ではアジア人の活躍が目立ちます。  そして業界が盛り上がれば盛り上がるほど、一般消費者との温度差が広がっているように感じます。  業界内で盛り上がることは良いことですが、消費者に対して更にフレンドリーになると素敵だなと常々思います。

代表取締役 田中大介

全社員一丸とならなければ、これからの時代は無理! 1.August.2016-31.August.2016 by Milton Coffee Roastery

なかなか変化が激しいうちの会社ですが、私もマネージャーも今の会社の状態が以前よりも明らかに発展してきているのを感じています。  スタッフの人数は増えたり減ったりしていますが、徐々にコアメンバーとして人材が揃ってきているからだと感じています。

人の手が多くかかるコーヒー豆の小売業を、いかにお客様に大満足していただきながら、最少人数で拡大していくのかが大きな課題ですが、会社が発展する過程でどうしても離れる者もおり、以前はスタッフが辞める度に多少悩んだりもしていましたが、それは仕方ないプロセスだと割り切れるようになりました。

そして同じ思想を共有できる、発展させることができる者同士が、結果的にその会社を支えることになると思いますし、個々が優秀であればあるほど、発展する規模やスピードが早まるでしょう。

この十年間コーヒーの品質から産地との繋がり、販売に関してなど様々な事に取り組んできましたが、スタッフ教育には相当な時間と労力、費用を費やしてきました。  正しいかどうかは分かりませんが、私には誰が何と言おうと働く人によって会社はどうにでもなるとアルバイトや正社員時代から信じていましたので、自分の会社では人事に重点を置いて取り組んできています。

このオーナーレターでも人に関する話が多いのもそのせいかもしれません。 社長ばかり懐を温めることはどうかと思いますし、お店を任せている店長に責任負わせるやり方も今の時代には時代錯誤としか思えません。  どこか一点に責任を課すよりは、店舗が違っても、部署が違っても全員が会社全体を考えられるようにならなければ、これからの時代はビジネスを進めていけないとさえ思っています。

たとえ新入社員であったとしても、熱血の私と同じくらい熱くなれなければ、ミルトンでは続かないでしょう。そして同じ経営者感覚で働けるスタッフのみ、満足のいく報酬を貰えることがフェアだと思いますし、頑張る人にとっては、頑張り甲斐がある会社と思ってもらえるでしょう。

私は、なかなか熱の冷めない熱い男ですが、謙虚さや器の大きさに問題があると認識しています。 私は私の課題を克服しながら、スタッフ全員でミルトンを盛り上げていきたいと思います。

代表取締役 田中大介

バリスタチャンピオンシップに参加する決意固まる! 2.July.2016-30.July.2016 by Milton Coffee Roastery

おかげさまで焙煎やドリップパックの製造が増えており、忙しくさせてもらっています。 店の表に立つスタッフ達もそれぞれのレベルアップに努めながら、1人でも多くのお客様に大満足してもらいたいという気持ちで仕事に向き合っているように感じます。

そんな中、キャプテンという肩書を持つ、スタッフの中村が日本バリスタチャンピオンシップに出るという意思を示してきました。 そして嬉しそうに私に言ってきます。「大会に出たいとお客様に伝えると、皆さんがとても応援してくれるんです!」と。 

ミルトンはご存知の通り、世界のロースターの中でもトップクラスのコーヒー豆を輸入し、焙煎、販売をしています。  お店や通販を通じて、ミルトンのコーヒーを飲んでくださるお客様も着実に増えており、皆さんお店自体を応援してくださるのですが、昨今のコーヒーブームのあおりか、スペシャルティコーヒーやバリスタの認知度も増してきており、これだけこだわっているのに、ミルトンさんは大会には興味ないの?と聞かれる事も度々。

そんな中でのスタッフ中村の意思表示でしたので、当然私も全面バックアップすると約束し、出来る限りのサポートを店をあげてすると私も決意しました。 私も含め、どこかでエスプレッソの勉強をしたわけでもなく、コーヒーに至っても独学でここまでやってきましたが、一番最初にカッピングという味の良し悪しや風味特徴の判断ができるようにトレーニングを積んだことが、全ての今の基礎となっています。

これさえ体得できれば、エスプレッソ、焙煎確認、産地買付けのテイスティングなど、口に入れる物であれば、品質の確認が間違いなくでき、とても大きな強みとなります。  今回の参加を決めてくれた中村は、このカッピングに興味を持ち、根気強く早朝練習を続け、今では私の次に味の取れる人材に育ちました。

ミルトンで取り扱う全ての農園を訪問し、アメリカ視察や日本のカフェ視察も行ってきた二十五歳の彼女が次に目指すところは、日本チャンピオンのようです。 とても誇らしく思いますし、これから入社する更に若いスタッフはもちろんのこと、今も一緒に頑張ってくれている他のスタッフ達にも大きな好影響を与えることは明らかです。 何年かかるか分かりませんが、きっと日本チャンピオンになってくれると信じています。

代表取締役 田中大介

一見さんが常連さんに。 そして常連さんに支えられる。 11.June.2016-1.July.2016 by Milton Coffee Roastery

ミルトンは紛れもなく常連さんによって成り立っているお店です。 私の指導するスタッフ教育の中にも、常連のお客様という言葉が度々出てきますし、日々のスタッフ日報の中にも常連さんとの会話の内容が出てきます。  当然、スタッフは私がオープン以来、ひいきにして下さるお客様を大切にしたい気持ちを汲んでくれていますし、スタッフ達も接客を通じて、ご来店くださる皆さまに常連さんになってもらいたい!という気持ちで取り組んでいます。

常連のお客様とは、いったい何を指しているのでしょうか。私が描く常連像はお店のまさに「応援者」ということでしょうか。 応援と言っても、遠くで成功を祈っています! みたいな事ではなく、お店や通販を利用しながら、店の方針や姿勢から商品やサービスに至るまで、お店の立場を理解してくださるお客様が常連のお客様には多いように感じています。

一度のご利用では、お店の良し悪しも、方向性もわかりませんので、お店の立場までは理解できないかもしれませんが、何度かご利用される度に、何かしら感じ取る物があり、いつしか応援したくなる・・・私の理想の常連像です。  応援してくださる方は、混雑時や、新米スタッフの未熟な対応の時も、店側の気持ちも汲んでくれるような配慮をしてくださいます。 とてもありがたいことですし、そうして頂けると更に大切にしたいとお店側も思います。

また、応援してくださる方々は好みの味ではなかったコーヒーであっても、再度来店してくださり、正直な意見をくださるなど、お客様の気持ちを行動や言葉で表現してくださいます。  厳しいご指摘はまさに常連さんの大切な「声」ですので、反映出来ることならば、我々もなるべく早く行動に移します。  

面白いことに、お客様の層はお店ごとに異なることは皆さんも感じていると思います。その空気感を作っているのは、何を隠そうお店自体なのですから、どのような常連さんがつくのかは、正にお店次第ということになります。  ミルトンをご利用されるお客様は、やはりこだわりを何かしらもっていらっしゃる方がとても多い! 特に食に関する関心が高いお客様が多いように感じます。

安心して美味しく飲めるコーヒーだから・・・、人様にギフトでお渡ししても、とても喜ばれるから・・・、スタッフの方が明るくて会話も楽しいから・・・常連さんから良く聞くお言葉です。お店は全てのお客様に大満足していただけるように日々、最善の努力をするのみ!最善を尽くしていることを理解してくださる応援者が多ければ多いほど、お店の中身も成長できると信じています。

代表取締役 田中大介

チャレンジ、冒険心、ハングリー精神 これらが死語になりつつある・・・ 20.May.2016-10.June.2016 by Milton Coffee Roastery

これから世間に羽ばたこうという高、大卒の若者がまず直面するのが就職活動でしょう。 ミルトンでも専門学校や高校などに、求人を今年も出す予定なのですが、知名度がないせいか、若い働き手が不足しているところです。 とほほ

さて、先日のアメリカで参加してきたコーヒーのカンファレンスでも、二千年以降に生まれたミレニアム世代についての討論がありました。  アメリカではコーヒーならなんでもいいという今までの世代の発想から、味はもちろん、ストーリー性や取組みに対して興味を持つ世代がミレニアム世代の若者のようで、そのような若者は、大企業に勤めるよりも、自分をより活かせるベンチャー企業やスタートアップ事業の開始、個人に様々な仕事を任せられる零細企業に勤めたいと思うそうです。

とかく頭のいい優秀な人材ほど、風通しの良い小さな会社に面接に行くようです。  そこでとことんやってみて、自分はもっと上にいけると考える更に優秀な人材は転職を繰り返し、進んでレベルアップを図っているとのこと。  素晴らしいの一言です!

日本ではあまり耳にしませんが・・・日本ではどうでしょう。 今年の新卒就職人気ランキングを見てみますと・・・一位が電通二位がANA、三位が伊藤忠商事、四位がJTBと大手が続いています。  調べる前に予想はしていましたが、相変わらずの大企業信仰が強いですね。 終身雇用、安心できる老後生活などを考えての大企業選択なのかもしれません。

もうどこにも大企業の安定はないことを気付いている大人が多いにも関わらず、バブル崩壊後の親たちを見ている子供たちは余計に安定した職について、苦労したくないと思ってしまうのかもしれません。 中には、昇進しなくていいから、安定した給料が入ればいいと上司に申し出るサラリーマンもいるとか。  そのかわり、余計な仕事もしたくありませんと言うらしい。

若いうちから将来の夢をしっかりと持ち、それに向かっていく学生時代を送らなければ、大学生になっても、「将来なにしようかなぁ~」と、漠然とした時間を過ごしてしまうことになってしまいます。  時は金なり、お金では時は買えないと気付いた時は時すでに遅し。

海外での活躍や成功をイメージしながら計画、実行してみるとか、みんなが右行くなら、私は左に行く!ぐらいのチャレンジ精神と冒険心を持ってもらわないと、海外勢との未来の差は開いていくばかりでしょう。  親の背を見て立派になるか、反面教師としか見られず、違う方向に進むか、自分も三歳児の親として、日ごろから意識して生活をしていますが、それにしても今の日本の「でもしょうがないじゃない・・・」感が支配している空気が息苦しく感じます。

社の長として、スタッフ達には継続的なチャレンジの大切さと、探求心、冒険心が導いてくれる個人個人の明るい未来をイメージできるように指導し続けてまいります。

代表取締役 田中大介

深刻なことなので、真面目に書いてみます 29.April.2016-19.May.2016 by Milton Coffee Roastery

二月のコロンビア買付けから始まり、三月のニカラグア、エルサルバドル、そして四月のアメリカ出張と次々とコーヒー生産国と消費国を巡ってきました。

特にアメリカ出張では今からコーヒー業界全体が直面する様々な問題が討論会の中でも話し合われ、あと三十年後には、地球温暖化の影響で今の生産地ではコーヒーが栽培出来なくなるといった研究結果が発表されました。  温暖化が害虫の数を増やし、コーヒーの木に悪影響を及ぼす菌類も勢力を拡大するいっぽうですし、私が産地を訪問していても、その被害は止む気配はありません。

コーヒーの木が病気にやられて全滅してしまった農園もありますが、ミルトンがお付き合いしている農園が運良く全滅を免れていると言ってもいいでしょう。 例を挙げると、皆さんご存知のエルポルベニール農園主セルジオさんが所有するもう一つの農園、カサブランカ農園のコーヒーの木が、今年にはいって原因不明の病気にかかり、収穫目前だったにも関わらず、結果的に生産量が半分に減ってしまいました。

年収が半分に落ち込んだと想像してみてください。 大変な事態です。 温暖化が招く変化は未経験な事が多く、アメリカの討論会でも極めて深刻な案件として議題に上がっていました。 並行して、ここにきて我々が買付けしているような品質、風味が良いスペシャルティコーヒーが世界規模で人気を博してきています。

採れる量が少なくなっているのに、飲む人口が増えているわけですから、当然供給不足になります。 温暖化対策は地球全体で取り組むとして、最も避けたいのは良質なコーヒーが日本に入らなくなる事態です。実は既に、日本は買い負けをしています。

理由はいくつかあります。 一つは日本の買付けする企業の多くが、コマーシャルコーヒーを仕入れていた時と同じ、旧態依然のスピード感と危機感で買付けていること。  そして良い品質のコーヒーに対して他国の積極的なバイヤーよりも低い金額を提示してしまうことも、買い負けの要因でしょう。

また、日本の企業病とも言える、意思決定の遅さも起因しています。  一つの解決策としては、ミルトンのような小規模ロースターであったとしても、積極的に外に出て、自分達の必要とする高品質なコーヒーを生産者達から購入することが必要でしょうし、現に欧米の小規模ロースター達がそうして美味しいコーヒーを買付けています。

加えて、韓国や中国、台湾、マレーシアなど、アジア勢も積極的に買付けをしており、日本勢はただ指をくわえて見ているわけにはいきません。 私に何ができるか、先を見据えて取り組めることは積極的に行動していこうと、ただ今計画中です。

皆さんに末永く美味しいコーヒーを飲んで頂きたいと強く思うと同時に、微力かもしれないけど、少なくともミルトンのお客様には今後もトップクラスのコーヒーをご提供し続けたいと、今も創業当時も変わらぬ気持ちでいることは間違いありません。

代表取締役 田中大介

ワークライフバランス -仕事と私生活のバランス- 7.April.2016-28.Apr.2016 by Milton Coffee Roastery

ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指すと言った定義があります。

日本では仕事のし過ぎで、このバランスが崩れていると各メディアでも指摘されていますが、実際のところどうなのでしょうか。私は仕事柄海外に行く機会が多く、それも先進国から途上国までを満遍なく見ることが出来ています。  そして間違いなく言えるのは、海外でも働き盛りの人達は、日本のみんなと同じか、それ以上仕事に時間を割いています。 よく働いているなというのが、正直な私の感想です。

アメリカのロースター達から、中南米の農家達まで猛烈に仕事をしています。 では、彼らはプライベートを疎かにしているのでしょうか。 家族をないがしろにしているのでしょうか。  それはほとんど感じません。  むしろ、家族も働き盛りの人に対し、一定の理解を示しながら、それぞれができることを模索し続けながら、生活しているように見えます。 彼らは忙しいのに、プライベートも充実させているというのが、私の率直な感想です。

日本でよく耳にするのは、日本人は働き過ぎだ、私生活を犠牲にしている、自分の時間が持てない、家族との時間を長時間労働が奪っている、などなど。  日本人は「頑張る」ことは得意ですが、果たして脳みそを使って生活しているのかは定かではありません。  優先順位や時間配分も考えながら頑張ることが苦手なのかもしれません。

得意であれば、やるべき仕事を定めた時間内にきちんとこなし、守るべき家族や友人との大切な時間も作り、今すべき仕事が多いのであれば任務を遂行し、家族ともきちんと話し合い、理解を得ながら、その後自由になれる時間を作れるように動いていくでしょう。  バランスを上手に取ると、私生活も充実し仕事にも集中できる為効率も上がります。

スタッフ達にもメリハリのある時間を過ごしてもらいたいと願っています。 余談ですが、私はサラリーマン時代、だらだら残業が大嫌いで、定時の五時十五分きっかりに上がれるように仕事をしていましたが、居残る上司からは良い印象は得られませんでした。  しかし私には目的がありましたので、帰宅した五時半から、将来起業する為の準備に連日深夜まで時間を割いていたのは今でも良い思い出です。

代表取締役 田中大介

何が大切なのか気付いたスタッフから「始まる」 10.Mar.2016-6.Apr.2016 by Milton Coffee Roastery

オーナーレターやブログでも度々スタッフ教育について書いていますが、従業員が一丸となってという、良く耳にする言葉を実現させることは結構な工夫がいると思います。 ミルトンではその一環として、士気を上げながら店舗が違っても全員が同じ方向を向いて進む為に全員が閲覧と書き込みができるミルトンスタッフ専用のグループ掲示板を活用しています。

以前も実はやっていたことなのですが、なかなかその日の出来事や改善点をみんなに共有することに抵抗があるのか定着せず、一時諦めていました。 毎日個々のスタッフと会話をしながら、それに加えてグループ掲示板で各々が1日の終わりに日報のような形で全員に情報を共有するわけですが、以前は目的がハッキリと理解されないままスタートしたので、定着しませんでした。 今はみんなのやる気が高まってきたところに、このグループ掲示板の話を再度持ちかけたところ、全員が毎日起こる出来事などを熱く語るようになってくれました。

私も裏で焙煎するときもあれば、出張に出ている時もあり、なかなか店頭に立つ時間が減ってしまいましたが、この掲示板のおかげで、お客様情報だけでなく、各スタッフの士気まで伝わるようになり、大変重宝しています。

3月に入り、すでにその効果が表れ始めたことは常連のお客様の笑顔や、新規お客様のリピート率増加、お友達と一緒に来店など、目に見える形でわかります。スタッフも目に見てお客様に変化があると、嬉しいのでしょう。  どうしたら更に喜んで頂けるのかを考えるようになりました。

ではそもそも何故みんなのやる気が高まったのでしょうか。同じようにスタッフと熱心に会話をしている部分は変わらず、以前はそれほど効果が表れなかったのは何故か。 それはきっと私が今まで未熟だったのでしょう。

つまるところ経営トップの器次第ということなのでしょう。 程よく肩の力も抜けて、重い責任のある仕事も任せ始めたことも、その頑張った分がお給料面等で還元されることも影響はしていると思います。早く大きな器を持ちたいと願うばかりです。

代表取締役 田中大介

あれこれ言わないよ、やってみないとわからないし 18.Feb-9.Mar.2016 by Milton Coffee Roastery

タイトルの通り、かなりの割合でやってみないと分らない事って多いですよね。 そんなの分ってるよ!と思われる方も多いと思いますが、わかっているのと、理解しているのとでは、雲泥の差があるわけです。

小中学生の頃、母親から寝坊寸前の私に「早く起きないと遅刻するわよ!」と何回言われたことか。 「うるさいなぁ~わかってるよ!」と何回返したことか。わかってるけど、言われる意味を理解せず、実行しないなんてことは多々あるものです。 ミルトンではスタッフにあれしなさい、これしなさいと指導しません。 接客にしてもドリンクを作ることにしても、企画を練るにしてもです。

意味を理解していないのに、あれしなさいと言ったところで、その人の身にならないばかりか、進歩が見られないかもしれません。 先入観や思い込みで実行しない人もいるでしょう。 多分こうしたら、こうなるんじゃないかと予想するから実行しないわけですが、大人になればなるほど、こういった傾向が強くなるようです。

やってみないなんて、実に勿体ない。 子供を見ていても、こちらが思いもよらない事をパッとやってしまうことがあります。 それが痛かったのか、楽しかったのか、判断する材料にしているわけです。 思い込みのない自由な発想って素晴らしいなと常々感じます。

この自由さをスタッフ達にも促しています。例えばの話ですが、あなたに白い画用紙を渡して、「象の絵を描いてください。」と指示するかわりに、「何でもあなたの好きな絵を描いてください。」と伝えたとします。 今までの人生で他人に決められたことを多く実践してきた人は、きっと何を描いたら良いのかしばし手が止まることでしょう。

でもその絵を見る人に何か伝えたい、何でもいいならラッキーと思えるタイプは自由に描くことでしょう。そして大抵、相手の事を想いながら自由な発想で作りだしたものは、相手の心に響くと思っています。 

型にはまらない、マニュアル化されていない仕事は大変な人には大変ですし、面白いと感じる人には最高の職となります。自分が中学、高校とオーストラリアで型にはまらない教育を受けたことは、大きな影響を今でも与えてくれますし、子育てやスタッフ教育にも活かしていくつもりです。

代表取締役 田中大介

若手の成長が楽しみ・・・という年齢になりましたが 27.Jan-17.Feb.2016 by Milton Coffee Roastery

気付けば四十二歳になろうとしている今年、本厄から後厄となったわけですが、年の初めから清々しい気分でいられるのは、スタッフのおかげかもしれません。

小さな会社なので、若手自体も人数が知れているわけですが、それでも経験されたことがある方ならおわかりだと思いますが、社員教育とは実に骨の折れる仕事で、それが実際実るかどうかも分からない「もや」のようなもの。 更に一人一人異なるため、一から各自を手探りで指導していかねばなりません。

私は日本での会社勤めを二十五歳から始めたので、人よりも出遅れてしまった。そこを補うべく、なるべく自分がカラカラのスポンジのように何にでも興味を持ち、受けた仕事はレベルが低いながらも上司の期待以上の成果を目指して、こなしてきました。 起業するまでの五年の間、二つの会社に転職したわけですが、実に内容の濃い時間でしたし、まだ私は二十代でした。 

二十代はがむしゃらに数をこなしながら、三十代への準備をしていく期間だと考えています。 三十代はそれまでの場数を応用していく時期で、私のような四十代は応用してきた経験をある程度の形に落とし込まなければなりません。 

やってきたつもりでも、もっと今よりも先に進めたのではないかと自問自答したりもします。 ミルトンで頑張ってくれている二十代の若手は目まぐるしい速度で成長してくれています。 それも彼女たちはまだ二十代前半ですから、当時の私はまだ社会人にもなっていませんが、今は何が楽しみかと言えば、私と同じ四十二歳になった時、どんなに素晴らしい人材となっているのかワクワクしますし、幸せな生活と充実した仕事をしていて欲しいと願うばかりです。

いい大人が若いスタッフの粗捜しをしても仕方ありません。 今できる最大限の可能性を探ってもらえるようこちらが動いた方が、共に幸せになれます。ミルトンはコーヒー屋ですが、共に働く仲間にはコーヒー以外の重要な部分も体験・経験してもらい、素晴らしい人となってもらいたいと思っています。

未熟と分かっているけど、自分の成長も楽しい 5.Jan-26.Jan.2016 by Milton Coffee Roastery

新しい年が始まりました。

気分を一新する方もいらっしゃれば、昨年から継続性を持たせて淡々と過ごされている方もいらっしゃることと思います。新年の抱負を掲げてみても、にわか目標なものは当然続かないものです。 私がまさにそれで、「にわか目標」を立てていた自分に、なんだか空しくなってしまい、近年では抱負を掲げなくなってしまいました。

元旦の恒例行事が一つなくなった気もしますが、こうして経営させてもらっていると、全てに継続性があり新しい年に切り替わったとしても、お客様や会社、そして自分自身もガラリと様変わりするわけではなく、むしろコツコツと信頼を積み重ね、年をまたいでも気を抜くことはなく、スタッフ達と共にミルトンを盛り上げていく事が大事だなと実感させられます。

夫婦で始めたお店が少しずつ大きくなり、スタッフを雇用するようになってから、人材に関する悩みは尽きないものとなりました。 そもそも、私が一人前でもないのに、人材育成なんぞできるのか?と自問自答した時期もありました。

同じような経験は子供の誕生以降にもありました。まだ親としての心構えも自信もなかった自分でしたが、そんな心配はお構いなしに大きくなり、今も様々な面で子供から学ばせてもらっています。 自分の未熟さを露呈しまくりの日々です。

子供もスタッフも過ちを犯した後に怒鳴れば萎縮してしまうし、何か達成できた後に一緒に喜べば、やる気も一段と増すところなど、共通していることが多い。人材育成もまさに子育てと同じことなのではないかと思うようになってから、気が楽になりました。

そうは言っても、スタッフは既に大人。 当然子育てとは違う側面もありますが、そうした悩みを解決してくれているのは、孔子の「論語」です。 これにより公私共に様々な面で自分の再確認を出来ることは非常にありがたく、手放せません。

いつになったら一人前になれるのやらと思いますが、今年も引き続き、お客様やスタッフを含めた皆さんから、私も成長させてもらえたら嬉しく思います。  本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

代表取締役 田中大介