オンライン(通信販売)主体か、オフライン(店頭)主体か / by Milton Coffee Roastery

ほとんどの小売業の経営者は、通信販売の大切さをご存じのことと思います。 まだ手をつけていない経営者や、通販を始めたばかりの方々は、どこから手をつけたら良いのか、手探り状態かもしれません。 通販と言っても、ネットや電話、オークションなど、形態は様々ですし、そこで取り扱われている商材も実に様々です。

私個人も、買う側として数年前までは楽天を利用していましたが、今ではもっぱらAmazonを利用しています。 まんまと巨大企業の術中にはまっているわけです。 しかも、有料のプライム会員になってまで利用しているわけですから、もう私はAmazonの固定客と言ってもいいでしょう。 

購入するものは書籍が断トツのトップ。 他のアイテムは炭酸水のペットボトルなど重いモノや、かさばるもの。 そして、特殊な工具や消耗品、時には自分用の健康グッズなど、どこの店に置いてあるのかさえ分からないようなアイテムを購入しています。 豊富な品揃えと、到着までの迅速な対応、商品の見つけやすさ、価格の見やすさや比べやすさ、再購入のしやすさなど、まんまとAmazonの罠にひっかかっています。 

一人の消費者として、私の求める商品がたまたまAmazonで手軽に買いやすいから買っているのであって、特定のお店でしか買えない商品は、たとえAmazonでも買えないということです。 また、Amazonのパントリーサービスのように、ごく頻繁に消費するような日用品が便利に買えたとしても、Amazonでは買わずに、近所の大型薬局で買い物したりもしている自分がいるわけです。

話をAmazonから、ミルトンの通販に戻しましょう。
先日のブログでは店頭販売ほど通信販売は力を入れていないと書きました。 これには、ちょっと知っていただきたい背景があります。 お恥ずかしい話ですが、2年ぐらい前に通信販売の強化を図ろうと多額の投資をしたことがあり、結果的には良い方向には転ばなかったという苦い経験があります。 通販の売上がある程度伸びてきたところで、ホームページの大幅なリニューアルをし、大手メーカーなどのショッピングサイトのような格好よく、私の考える買物しやすいサイトに作り直そうとしたわけです。 結局、結果は散々なものでした。 みるみる利用者数が減っていってしまったのです。 毎月、毎月、減ってしまう様は、何年もかけて作り上げた砂の城が崩れていくようでした。 結局1年後にはリニューアル前の30%まで通販の売上が落ち込んでいました。

他の商材やコーヒーを扱っているお店のケースはわかりませんが、ミルトンに限った場合でお話すると、店頭であっても、通信販売であっても、ミルトンのお客様はスタッフとのコミュニケーションや繋がりも大切にしてくださる方がとても多いということが分かりました。 それは、ミルトンがオープンしてから、一貫して続けてきたことなのに、なぜそこを注視できなかったのか、自分に残念な気持ちです。 良い方向に転ばなかった原因は、買物の効率やHPの見た目、ブランディングを意識しすぎたばかりに、ミルトンのお客様の求めるものを作らなかった・・・ということになります。 とても高い勉強代を支払いましたが、骨身にしみるほど勉強になりました。 

先日のブログでは通信販売には力を入れていないと書きましたが、力をいれないとはお客様の求めない作業や経費を費やさないということです。 むしろ、店頭での接客と同じぐらい、電話応対やメールでのご注文、お問合わせなど、以前にも増して力を入れています。 若いスタッフの言葉使いが時には「おや?」と思う時もありますが、お客様に対する「ありがたい」と思う気持ちと、お役にたちたいという気持ちは、彼女たちの言葉から受け取って頂けるのではないでしょうか。

その後、ホームページは再リニューアルをし、現在では以前よりも多くのご注文を頂けるまでになりました。 ネットでご利用くださるお客様がミルトンに求めるものは何かを、店頭同様にスタッフ間で話し合い、日々のご対応に活かせている感覚が、今とても心地よく感じています。 

コーヒー専門店が美味しいコーヒーを販売することは、当たり前のお話。 オンラインでもオフラインでも、心の通う接客があって初めて、美味しいコーヒーも、より美味しく感じるのではないでしょうか。 その道を逸れないように、気を付けながらこれからも進み続けます。